本年度で「歯と食育に関する自由研究コンクール」も、はや6回目を迎えました。福井市と永平寺町の全小学校58校の5,6年生に応募を募りましたところ、 今年の猛暑の中でも昨年とほぼ同数の作品が寄せられました。理事一同で選考をしました所、以下の様な作品が選ばれました。
6年の優秀賞の作品は 「虫歯になりにくい砂糖って?」に決まりました。人工甘味料の種類を調べ、その人工甘味料を使用しているスナック菓子、ガム等を実際に写真入りで載せた作 品です。そして、人工甘味料と虫歯との関係が砂糖とどう違うのかを述べています。特定保健用食品中、日本トゥースフレンドリー協会の「歯に信頼」マークの ついた食品を最適としています。トゥースフレンドリー協会は、食べてから30分以内に歯垢のPHを5.7以下に低下させないもの(虫歯になる臨界PHは 5.5。これより酸性になると歯が溶けだします。) つまり食べても虫歯になる危険ゾーンにならないお菓子を認定し、「歯に信頼」マークを与えています。
5 年の優秀賞作品は、「虫歯予防新聞」です。福井の児童は全国に比べ虫歯が多いという福井の歯科医には頭の痛い統計調査のグラフから始まっている作品です。 この作品を書いた児童は虫歯が無いのに、弟は早期より虫歯があり、歯科医に通院したそうです。虫歯菌の母子垂直感染(生まれたての赤ちゃんには虫歯菌はい ません。スプーンの共用などでうつります。) や酸蝕歯(酸性飲料の常用で起こります。) 唾液緩衝能(唾液が酸性状態にあっても、中性に戻そうとする働 きがあります。) 歯の再石灰化の事を取り上げ、この子なりに弟との違いを結論づけている点をかいました。
6年の準優勝作品は歯ブラシについて 調べた作品です。歯みがきの正しいやり方を述べた作品は今まで多数ありましたが、歯ブラシそのものについて調べた作品は今までで初めてです。歯ブラシの基 本的構造、ブリストルズ、ヘッド、ネック、ハンドルのうち、ブリストルズ(歯ブラシの稙毛部)の形状、大きさ、硬軟は、様々の物が市販されており、表にま とめてあります。そして、乳幼児期の母親の仕上げみがき用、はえかわり期用、中高生~成人期用、残存歯の少なくなった老年期用には、どのようなブリストル ズの物が最適か述べております。歯の大きさ、歯列、歯肉の状態は各個人で異なりますので、自分に最適の歯ブラシを選ぶことこそ虫歯予防の第1であると結ん であります。
5年の準優秀賞作品は「歯の実験」です。固く頑丈であると思われている歯が酸にはどれだけ弱いのかを、抜去歯をコーラにつけて実際に実験を行った作品です。写真入りで結果をまとめてあります。
他に色々の果物、野菜にどれだけビタミンCが含まれているかを検出液を用い実験した作品、炭酸飲料、ジュース、お茶、牛乳等のPHを写真入りの図でまとめ、酸蝕歯について述べた作品には努力賞を与えました。
今後も理事一同このコンクールを続けていく所存でおります。
なお、優秀作品はコピーして福井市、永平寺町の全小学校に配布し展示をたのみました。
福井市役所、永平寺町役場においても展示されました。
以下入賞者の皆さまです。おめでとうございます。
5年 優秀賞 松岡小学校 原 歩菜
5年 準優秀賞 志比南小学校 佐伯 拓海
5年 努力賞 志比小学校 小林 朱里
6年 優秀賞 福井市中藤小学校 藤田 知優
6年 準優秀賞 福井大学教育地域科学部附属小学校
長井 咲由莉
6年 努力賞 福井市東安居小学校 山岸 亮太
記 学校歯科及びコンクール担当理事 大家 透
![]() 5年 準優秀賞 |
![]() 5年 優秀賞 |
![]() 6年 準優秀賞 |
![]() 6年 優秀賞 |
![]() 記念撮影 |
![]() 「歯に信頼」マーク |